Sea Shore Stained Glass

2022.08.10Column

立秋  (盆)

残暑厳しく、大洋上には未だ大きな高気圧が居座り海岸線には大きな入道雲の群れ、立秋とはいえ、秋の気配は今のところ全く感じられない奄美大島です。

うやふじぬうかげどー (今私があるのも親や先祖のおかげ)
島ンチュはこう言います。
日本人である僕も同じ思いです。

この時期は集落の家々に旧暦の7月7日に七夕飾りが立ち上がります。
ここ奄美ではお盆を迎えるにあたりご先祖様の目印として、竹に短冊を飾ります。お盆の始まりです。

迎え盆には、皆さんは提灯・お花・お酒などを持ってお墓に向かいます。
奄美のお墓は、海の見える一等地にあります。集落の中でも眺めが良く、気が通る場所にお墓はたちます。
これは島に移り住んで最初に目に入り驚いたこと。ご先祖様は一番に尊いということですね。

精進料理や夏の甘い果物でご先祖様をもてなしながらも、各家庭では宴が盛り上がるようです。

送り盆は決まって旧暦の7月15日満月大潮。来た時と同じ道のりをとおりご先祖様を見送ります。
お墓が島に無い僕たちは、海に降り毎年灯籠を流します。
そんな時の夕焼けは、何故か決まって綺麗で望郷。

そうそう、お盆の間は霊がこの世に彷徨ので
冥界との境とされる海や山には要注意。
とくに送り盆の時は間違ってあの世に連れて行かれてしまうので、海に入ってはいけないと言われます。
ただそんな日に限って不思議と波が良くなる。
サーファーには辛く試されている感じがいつもするのです。

 

h.k